どうも!養豚場で楽しく勤務中、ぶたちゅうです
ぶたちゅうー。
豚っていつも何を食べているの?
OK!
じゃあ今回は豚の食べている餌について解説をしていくね!
今回はこんな人におすすめの記事です。
- 豚は何を食べているか知りたい
- 豚の好きな食べ物が知りたい
- ペットと養豚場で餌に違いがあるのか知りたい
養豚場での実体験も交えて、
豚の食生活に関するエピソードも紹介していきます。
ということで本編に行きたいんですが、
その前に少しだけ自己紹介させてください。
ぶたちゅう と言います。
IT業界から養豚業界へ転職し、日々豚について勉強中。
自分と同じような未経験者での転職者や
養豚初心者の助けになりたいと思い、
毎日の業務の中での疑問や学んだ事を纏めています。
それでは本編スタート~!
豚はどんな餌を食べる?
結論としては何でも食べます。
人間と同じ雑食性なので、
どのような餌を与えても飼育することは可能です。
その特性を生かし、
餌にこだわることでブランド化する養豚場があるわけです。
有名なところでは、イベリコ豚やホエイ豚があるね!
イベリコ豚:一定期間どんぐりを食べて育った豚
ホエイ豚:チーズの副産物である乳清を飲んで育った豚
「本当に何でも食べるの?」と思うかもしれませんが、
本当に何でも食べます!
豚は野生の猪を家畜化した生き物です。
そして野生の猪は、タケノコ、芋、昆虫、
ミミズ、どんぐり、木の根と様々なものを食べます。
従って、猪を先祖に持つ豚も、
何でも食べる習性を受け継いでいるのです。
ポルナレフのおかげで有名になった豚のいるトイレも、
豚の習性を有効利用しているんだね!
豚の好きな餌は?
豚の好きな食べ物と言えば、
トウモロコシなどの穀物類が代表的です。
でも実は穀物だけではなく、甘い物が大好きなんです!!
自然界で言うと、芋類やカブなどの甘味がある野菜だね!
あまり知られていませんが、
豚は舌の細胞がとても発達しており、味覚には非常に敏感なんです。
その理由は舌にある”味蕾”という器官の多さです。
◆味蕾
味を感じる器官であり、
この数がそのまま味の敏感さの指標になる。
豚の味蕾はなんと人間の約3倍、犬の8倍もあります!
つまり美味しいものはすごく美味しく感じ、
まずいものは本当にまずく感じます。
3倍美味しく感じるなら甘いものはとんでもなく美味しく感じるね!
以前うちの農場では、他社さんとのコラボ企画として
豚にシフォンケーキをあげて育てたことがあります。
その際の食いつきは通常の餌とは段違いであり、
甘いものがとても大好きだということが実証できました。
ちなみに苦いものは嫌いであり、それも3倍まずく感じるので、
混ぜて給餌しても嫌いなものだけよけて残したりします。
健康の為に混ぜてるんだから全部食べてくれよ~…
飼育環境による餌の違い
最初に、豚は何でも食べるということを解説しましたが、
それでもペットの豚と養豚場の豚では餌が違います。
なんで?何でも食べるなら何でも良くない?
育てる目的が違うから、目的に合った餌をあげる必要があるよ!
養豚場では美味しい肉を効率的に生産することが目的です。
その為、どうしたら美味しいお肉になるのか、
どうしたら効率的に太るのか、という観点から、
餌を選択しています。
対してペットの場合は健康に長生きをしてもらう事が目的です。
従って、効率は度外視されますので、
健康的である事を一番の目的とした選択がされるわけです。
成分まで含めて両者の餌を具体的に比較してみましょう。
基本的にはブタ用のペットフードが推奨されます。
でも、どこでも餌が購入できるわけじゃないから、
通販サイトでの購入が基本になると思うよ!
配合されている中身ですが、トウモロコシなどの穀物類を中心に、
必要な栄養素が満遍なく盛り込まれています。
そして一例ですが、成分表示としてはこうです。
- 粗たん白質:14.0%以上
- 粗脂肪:2.0%以上
- 粗繊維:10.0%以下
- 粗灰分:10.0%以下
- カルシウム:0.75%以上
- りん:0.65%以上
- 可消化養分総量:71.0%以上
養豚場での餌に比べて、
タンパク質や繊維、カルシウムなど、体作りや体調維持に必要な栄養素が多く、
逆に脂肪と可消化養分総量は低めに設定されています。
可消化養分総量はカロリーだと思えばOKだよ!
もちろんペットフード以外、それこそ残飯を与えても飼育はできますが、
栄養バランスを考え、健康で長生きを望むなら、
ペットフードを使った方が安全だと言えるでしょう。
養豚場用に配合された餌を食べる事が基本です。
ペットフードと同じく、
トウモロコシなどの穀物類がメインであり、
そこに大豆、米ぬかなどをバランスよく配合している点は同じです。
ただ、より早く太らせる為に、
ペットフードと比較すると高カロリー食品の配分が多くなっています。
そして、養豚場の経営方針によって配合が大きく異なるという点がペットフードとの違いです。
先ほど例に挙げたイベリコ豚やホエイ豚を始め、
餌の違いによりブランド化を図っている養豚場は非常にたくさんあります。
何を食べるかでお肉の味は全然変わってくるんだよ!
各養豚場が試行錯誤して、
出来合いの餌ではなく、自分の農場の適した餌を開発し、
どうすれば美味しくなるかを切磋琢磨しています。
豚肉を買うときに、何を食べて育った豚か調べて買うのも面白いよ!
まとめ
如何だったでしょうか?
今回は豚の餌について解説しました。
- 豚は基本的に何でも食べる。
- 豚の好物は甘いもの。
- ペットの豚は健康の為、栄養素をバランスよく給餌する。
- 養豚場は早く美味しく育てるためにカロリー多め、でも品質にもこだわる。
豚も人間と同じで雑食性の生き物です。
何でも食べられますが、
それぞれ目的に沿った食べ物をあげないと、
体調を崩したり、目的からズレた成長をしてしまいます。
豚の餌をきっかけに、
自身の食生活が目的に沿ったものになっているか、
見直してみるのも面白いかもしれませんね!
ちなみに養豚場で給餌する餌については、
もう少し深掘りした記事を後日アップします。
養豚初心者にとって勉強になる記事にしていくので、
もうしばらくお待ちくださいませ。
それでは最後まで読んでいただきありがとうございました!
またお会いしましょう~!